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ココイチが本場・インドに進出、富裕層にウケればブームの予感

(2020年8月7日東京新聞に掲載)

 「ココイチ」の愛称で知られる「カレーハウスCoCo壱番屋」がインドに初出店を果たした。インドと言えば誰もが知るカレーの本場。ココイチは日本で人気のチェーン店とはいえ、現地の人の口に合うかは未知数だ。ただ、海外で浸透している日本の外食産業はいくつもある。日本の食文化が今後、世界を席巻していくのか。 (中山岳)

現地相場より少しお高め

 「インドは人口13億人で世界有数の市場。チャレンジしようと出店した」。ココイチを展開する壱番屋(本社・愛知県一宮市)の松井亜紀広報課長は、こう意気込む。インド1号店は3日、首都ニューデリー近郊グルガオンにある複合施設内にオープン。外資系企業が集まるエリアで集客が見込めるとし、想定客単価は約550ルピー(約770円)と、現地の昼食代の相場より少し高めという。

 日本から輸送するカレーソースを使い、トッピングや辛さを選べる方式も変わらない。ただ、インドは牛を神聖視するヒンズー教徒が多数派で、次に多いイスラム教徒は豚を食べない習慣がある。それに合わせて牛や豚の肉は使わず、代わりに鶏肉、ヤギ肉を用いる。ベジタリアンメニューもある。

 ココイチはインドを含めて海外12の国・地域に出店し、今回は186店目。新型コロナの感染拡大が続く中、客の手指の消毒なども徹底する。松井氏は「インドのカレーとは異なる特別な料理として日本のカレーを広めたい」と語る。

ロンドン中心部レスタースクエアに開店したCoco壱番屋の英国1号店 =2018年12月・阿部伸哉撮影

2018年、ロンドン中心部レスタースクエアに開店したCoco壱番屋の英国1号店 =阿部伸哉撮影

日本風カレーは別物

 インドのカレーは日本のそれとは別物とされる。インド・スパイス料理研究家の香取薫さんは「定義は広く、スパイスを使う副菜の炒め物や汁気のないメニューも含む。一品に1つの具材が原則で、ジャガイモや鶏肉といった具材に応じてスパイスを変え、一度に複数のカレーを作って食べるのがインド式」と説明する。一つの鍋で何種類もの具材を煮込む日本のカレーはインド人になじみがないとし「受け入れられるかはまだ分からない」と話す。

 インド料理専門店「ナイルレストラン」(東京・銀座)の3代目店主で、高校卒業まで日本で過ごした後にインドで修業したナイル善己さんは「ココイチのカレーは、インドでは甘みが強いと感じる人が多いだろう。価格は相場より高いものの、富裕層から人気が出ればブームが起きる可能性はある」とみる。

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東京新聞 特報Web

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