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クジラの死骸?巨大地震の前兆?横須賀に漂う謎の異臭を追う

(2020年8月26日東京新聞に掲載)

 神奈川県横須賀市で21日、「ガスのような臭いがする」という異臭騒ぎがあった。こうした騒ぎ、実はこの夏3回目。これまで焼けたゴムの臭いやシンナー臭という通報もあった。原因を巡っては「クジラの死骸の臭い」や「巨大地震の前触れ」といったさまざまな臆測が飛び交っている。市民を悩ませる謎の異臭。何が起きているのか。(中山岳)

ガスのような、ゴムのような、シンナーのような

 21日午前8時40分ごろから同9時40分ごろにかけて、横須賀市消防局に33件の通報が相次いだ。沿岸部の住民からが多く、いずれも「ガスのような臭い」がしたという。同局は通報があった地域を調べたものの、ガス漏れや異臭の発生源は確認できなかった。

 異臭騒ぎは6、7月にも起きた。6月4日は午後8時すぎから2時間近く、三浦半島南端の三浦市から隣接する横須賀市にかけて「ゴムが焼けたような臭い」「シンナーのような臭い」といった通報が約200件相次いだ。7月17日は午前10時40分から約30分間、横須賀市内でガス臭などを訴える通報が7件寄せられた。

15分で消える

 内藤光夫さん(73)=同市三春町=は7月の異臭を振り返る。「焦げ臭いような泥臭いような、吐き気をもよおす猛烈な臭いが窓から流れてきた。近所で火事があったのかと見回しても何もなく、臭いは15分くらいで消えた。あんな臭いは初めてで、原因が分からないままなのは不安」

 ちょうどこの日、横須賀新港付近から東京湾外にクジラの死骸を船で運び出していた。ただ、横須賀海上保安部管理課は「クジラを運んだ付近から異臭の報告はなく、臭いの種類も異なる。関連は薄い」とみている。

21日にこの夏3回目の異臭騒ぎがあった神奈川県横須賀市=神奈川県横須賀市で(本社ヘリ「おおづる」から)

21日にこの夏3回目の異臭騒ぎがあった神奈川県横須賀市=本社ヘリ「おおづる」から

 過去には東京湾岸の他地域でも異臭騒ぎは起きている。千葉市中央区では2004年6月、ガス臭がするとの苦情が相次いだ。その後、沿岸部に製鉄所があるJFEスチールの工場内での作業が原因と分かった。

3回とも発生源不明…消防も困惑

 では、横須賀も工場などから発生している可能性はないのか。

 3回の発生時間や当時の風向きを調べるとまちまちで、3回の発生元が同じと考えるのは難しい。横須賀市消防局の担当者は「異臭が風に乗って広がったのは間違いないようだ。ただ、発生元が分からず、何ともしようがない」と苦り切る。横須賀市環境管理課も「市内の事業所や工場等で事故の連絡はない」という。

阪神でも関東大震災でも記録が

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