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新型コロナと熱中症、症状が似ていて素人判断は危険

(2020年8月18日東京新聞に掲載)

 お盆も過ぎたが、17日には浜松市で日本最高記録に並ぶ41.1度の気温を観測するなど、猛暑が止まらない。東京都内では16日だけで253人が熱中症で救急搬送された。厄介なのは、熱中症によるだるさや頭痛、発熱などの症状が新型コロナの初期症状と似ていること。どう見極め、対処すれば良いのか。(大野孝志)

どう見ても熱中症だと思っても…

 「救急隊からの情報で暑い場所で倒れていたとか、運動していて倒れたといったことが分かり、どう見ても熱中症だと思っても、新型コロナを否定できない」。済生会横浜市東部病院患者支援センター長の谷口英喜医師が明かす。

 「防護服を着て、患者の肺のコンピューター断層撮影(CT)で肺炎の有無を調べることになる。調べないでコロナ感染症だったら、院内でクラスター(感染者集団)が発生してしまう」

 熱中症と新型コロナはどれほど似ているのか。谷口医師によると、熱中症の脱水による全身のだるさ、頭痛、吐き気、食欲不振、筋肉痛、関節痛、発熱といった症状は、コロナに限らず感染症の呼吸疾患にそっくりという。コロナの特徴とされている味覚異常も、熱中症で起きることがある。

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コロナ対策と熱中症予防のポイントを説明する愛知県の大村秀章知事=11日、県庁で

基本的には見分けがつかない

 比較的区別がつきやすいのは、息苦しい、のどが痛い、せき、たんといった呼吸器系の症状で、コロナを疑った方が良いという。だが「基本的には見分けがつかない。素人判断はやめてほしい。かかりつけの内科系のクリニックに相談するか、救急相談センター(#7119など)へ電話を」と谷口医師は強調する。

 「症状を細かく見て、区別しながら診察する」というナビタスクリニック川崎の谷本哲也医師は「熱中症かな」と思ったら「水分を取り、涼しい所で体を休める。それでも発熱や味覚異常、風邪のような症状が続いたら、コロナが疑われる。元気があるうちに医療機関か保健所に相談を」と語る。熱中症は進行が速く、その日のうちに生死に関わる。「もし意識がもうろうとする、歩くのがつらいといった状態なら、迷わず救急車を呼んでほしい」

急増する熱中症

 東京消防庁によれば、今年は梅雨が明けた8月1日以降、熱中症の疑いで救急搬送される人が急増。7月中は最多でも76人だったが、8月5日に初めて100人を超え、11日には277人に上った。東京都監察医務院によると、都内で熱中症で死亡した人は8月1~15日に53人。8月だけで115人だった昨年に迫る勢いだ。

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国内史上最高と並ぶ41.1度を観測した浜松市内を歩く女性たち=17日午後3時6分、浜松市中区で

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