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公共放送が差別的な発信するなんて…NHKひろしまタイムライン、被爆者ら「差別を助長」 と国境越えて抗議

(2020年8月28日東京新聞に掲載)

 NHK広島放送局が原爆被害を伝えるツイッター「1945ひろしまタイムライン」の投稿が在日コリアン差別を助長すると批判されている問題で、ツイートの削除を求める声が広がっている。抗議するブログへの賛同者は90人を超え、市民や研究者のほか、広島、長崎の被爆者も名を連ねている。(大野孝志)

あんな表現をNHKが

 「植民地支配があったと分かっている今の時代にあんな表現をするとは差別的。それをNHKが発信するのはおかしい」

 16歳のときに広島で被爆した三宅信雄さん(91)は、ブログに賛同した理由をこう話す。

 削除を呼び掛けているのは、カナダの平和団体「ピースフィロソフィー・センター」の乗松聡子代表(55)。被爆者の訴えを英訳して発信しており「広島発のヘイト(憎悪)は国際的に恥ずかしい」と感じたという。

ひろしま

「1945ひろしまタイムライン」を紹介するNHK広島放送局のホームページ

 23日に掲載したブログには、ノーベル平和賞授賞式で被爆者として初めてスピーチしたカナダ在住のサーロー節子さんや在日コリアン、教員、歴史研究者など、国内外の人々から賛同が相次いでいる。

問題の経緯

 「ひろしまタイムライン」は「七十五年前に会員制交流サイト(SNS)があったら」という設定の企画。実在した広島の若者三人の日記や取材を基に、広島出身・在住者らが想像した原爆投下前後の日々を、今年三月から投稿している。

 問題のツイートは、当時中学一年の少年シュンによる終戦直後の八月二十日の投稿。広島から埼玉に鉄道で移動しているとの想定で、「朝鮮人だ! 大阪駅で戦勝国となった朝鮮人の群衆が、列車に乗り込んでくる!」「誰も抵抗できない。悔しい…!」などと書き込んだ。

問題部分は削除せず

 NHKはホームページに「視聴者の皆様がどのように受け止めるかについての配慮が不十分だった」とのコメントを掲載。手記の提供者や企画に参加した高校生らを挙げ「ご迷惑をおかけしたことをおわびいたします」と謝罪したが、問題部分は削除していない

 広島放送局の尾上修一・広報担当副部長は取材に「削除するかどうかは、戦争や原爆の悲惨な現実を若い人に知ってもらうという企画の趣旨に照らして判断している」と答えた。

 乗松氏は「『ごめん』と言いながら暴力を続けるのは、謝罪とは言わない。公共放送が差別的な発信をするなんてあり得ない。カナダだったら国会で追及されるレベルだ」と憤る。

創作と事実がごちゃ混ぜ

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