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コロナ禍に起きた記録的豪雨 避難所で「3密」は避けられるのか

(2020年7月10日東京新聞に掲載) 

 停滞する梅雨前線が記録的な豪雨をもたらしている。九州各地では多数の人が亡くなり、本州でも河川があふれたり、土砂崩れが起きたりしている。危険が迫ってくれば避難所に向かうしかない。そこで気になるのが新型コロナウイルス対策。各自治体は避難所での「3密」を避けようとしている。その対策はどこまで進んでいるのか。首都圏の自治体に聞いた。(榊原崇仁、片山夏子)

職員に「相当な負担」 

 豪雨が続く九州。大分県中津市では6日に大雨警報が出た。市は6000世帯1万3000人余りに避難指示を出し、21カ所に避難所を開設した。202世帯323人が身を寄せた。もちろん新型コロナの感染防止策を取った。


 避難所に来た住民を非接触型の体温計で検温し、フェースガードを着けた市職員が健康状態を聞き取った。避難所内には2メートル以上の間隔で世帯別の区画を設けた。「それぞれの避難所に張り付く職員は1人増やして3人にした。仕事が増えた上、夜間も急変などに備えて巡回しないといけない。避難が何日も続くと職員に相当な負担がかかる」と市の門脇隆二・防災危機管理課長は実感した。

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昨年10月の台風19号で、多くの人たちが避難した小学校の体育館=東京都足立区で


 先月下旬に豪雨に見舞われた長崎県佐世保市の防災担当者も対応の難しさを感じていた。「住民が避難所に来た段階で検温や聞き取りをし、感染の疑いがある人は別室に移る段取りにしていた。しかし、天候の変化が急激だったため、職員が避難所に着くまで時間がかかり、住民が先に避難所へ入ってしまった」

過密、水道使えず、免疫低下…


 避難所は過密状態になりやすい。水道は思うように使えず、居住環境も普段より悪くなることが多い。免疫力も低下する。心配されるのが感染症の発生。インフルエンザ、食中毒、水ぼうそう…。国立感染症研究所のホームページなどは、こういった病気への警戒を呼び掛けていた。そこに新型コロナが加わった。


 内閣府は4月以降、避難所でのコロナ対策をさみだれ式に示してきた。まず避難所の数を増やすよう呼び掛けた。「3密」を避けるためだ。


 さらに、避難所に来た住民の体調を確認し、発熱があれば専用スペースに移動させる。ドアノブなどをこまめに拭く、30分に1度は窓を開けて換気する。自宅療養中の感染者には近くの宿泊療養施設に避難してもらい、やむなく避難所を使う場合は一般の避難者と別の建物に入れる。こんな対応を求めている。

東京の独自ガイドライン


 東京都も6月末、独自の対策ガイドラインをまとめた。作成に協力した公益財団法人「市民防災研究所」の伊藤英司主任研究員は「東京は地方よりも人口が多く、避難所に人が密集しやすい。それを防ぐため、ホテルや旅館を避難先として活用するほか、ハザードマップで浸水などの危険がない場所で暮らす人は自宅にとどまってもいいと伝えるようにした」と説明する。

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コロナ禍に起きた記録的豪雨 避難所で「3密」は避けられるのか

東京新聞 特報Web

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