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世の中を前向きに 収束願って「コロナ大仏」の造立を

(2020年10月1日東京新聞掲載)

 新型コロナウイルス禍の収束を願い、「コロナ大仏」を造ろうと僧侶らが立ち上がった。インターネット上で資金を募るクラウドファンディング(CF)を活用し、全国を行脚して法要イベントを開きながら、人々の胸に渦巻く思いをすくい取る「勧進キャラバン」を続けている。彼らが大仏に託すものとは。(中沢佳子)

 「人々が無意識にため込み、心によどませている思いや不安をどうにかしなくては、と考えた」。大仏造立を企画した一人、札幌市の僧侶でアーティストとしても活動する風間天心さん(41)が語る。

「奈良の大仏」を念頭に

 発案したのは3月。自身が所属しているアーティスト集団「ジャーマンスープレックスエアライン」(兵庫県尼崎市)の代表前田真治さん(44)など仲間たちと「アーティストとして世の中を前向きにすることはできないか」と考えた末、大仏造りを思い付いた。

 「頭にあったのは奈良の大仏」と前田さん。疫病や飢饉、争乱が横行した奈良時代、聖武天皇が仏の加護で世を鎮め、国を守ろうと詔を発し、全国から集めた資材で奈良・東大寺に造られた。その大仏を思い浮かべたという。美大卒の風間さんも「大仏というシンボルを通じて、芸術と仏教を融合させた力で何かしたいと考えた」と語る。

 5月下旬にCFサイトで「コロナ大仏を造立したい」と銘打ち、全国を行脚する「勧進キャラバン」の資金を募った。1カ月ほどで336人から約385万円が集まった。風間さんは「費用が集まったのも、自粛期間中に黙って耐えるより、何かアクションを起こしたいという思いの表れでは」と振り返る。

全国を「勧進キャラバン」

 9月4日、神戸市内の寺で出発法要をし、旅立った。風間さんは「全国行脚は、古来大きな疫病や災害が起きて祈願のための仏像を造る際、僧侶たちが旅をしながら資金を集めたのにちなんだ」と説明する。

 風間さんと前田さんは車に手彫りの木仏を乗せ、コロナ対策に配慮しながら、賛同する各地の寺などを訪れ、法要イベントを開いている。集まった人たちには、コロナ禍で中止になった行事のチラシや自分の思いを書いてもらった紙を木仏にはってもらっている。

 前田さんは、集まった人たちにインタビューし、映像作品にまとめることも考えている。「意外にも前向きなことを書く人が多い。コロナを機に、他人との関わりかたを見直すという人も多かった。苦しみの中にあっても、自分なりの生きる形を見つけよう、楽しもうという強さも感じる」

コロナ大仏

法要イベントで、新型コロナウイルス禍の収束を願いながら中止になったイベントのチラシや願いごとを木の仏像にはりつける人=今年9月、北海道浦幌町で(風間天心さん提供)

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