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脱・相手の世界観 銀座ホステス流マウンティング受け流し術

(2020年8月11日東京新聞に掲載)

 職場などで「パワハラ」や「セクハラ」が横行し、何かと人間関係に悩まされる現代社会。最近は「マウンティング」という耳慣れない言葉まで聞く機会が増えてきた。いったい、どんな行為なのか。東京・銀座のクラブの元ホステスで、臨床心理士・公認心理師という異色の経歴を持つ塚越友子氏(46)に、その本質と対策について聞いた。 (石井紀代美)

あらゆる場面で起こります

 「あらゆる場面で、マウンティングは起こる。巻き込まれると周囲から見下され、軽い人間として扱われてしまうので注意が必要」。東京都中央区にある落ち着いた雰囲気が漂うカウンセリング用の部屋で、塚越氏はそう切り出した。

 マウンティングとはもともと、群れで生活するサルなどの霊長類が相手に馬乗りになる行為を指す。群れでの上下関係を確認する目的で行われるとされる。塚越氏は「人間もコミュニティーや集団の中で階層をつくろうとする。その際、自分が上位に立ち、相手との間で『主従関係』を結ぼうとして仕掛ける心理戦がマウンティングです」と説明する。

ママ友同志だとさらに激しくなります

 例えば、学生同士で就職活動の話題になっている時に「私は大企業の内定を取った」と周囲に誇示する行為。恋愛の話題になれば、交際相手の学歴や収入の高さについて語りたがる。こうして「私はあなたよりも上位だ」と示し、主従関係を生み出そうとする。

 「特にママ友同士だと、激しくなりやすい」という。住んでいる地域、マンションか一軒家か、夫の職業、子どもの習い事、自分が働いているかどうかなど、あらゆる角度からマウンティングを仕掛けることが可能だからだ。

スルーしよう それでもダメなら…

 「本質は、独自の価値観で相手を比較し、その世界に巻き込むこと。土俵に乗らないのが一番です。無関心に『へー』と言って話題を変えるなど、右から左へ受け流してスルーできれば、相手も興味を失ってやめるのですが…」

 塚越氏のカウンセリングに来る人の多くは、「みんなとうまくできないのはダメな人」と思い込んでいる。「人間関係がぎくしゃくするのが怖くて、適当にスルーするのが苦手。中には、相手の世界観にどっぷり巻き込まれているのに、そんな状況に陥っていることに気が付いてないケースもあります」

ホステスなどの経験を生かしてカウンセリングをしている塚越友子氏=東京都中央区で

ホステスなどの経験を生かしてカウンセリングをしている塚越友子氏=東京都中央区で

気持ちをノートに書いて客観視

 そうした人は自分を客観視する必要がある。塚越氏が勧めるのは、相手の言動と、それを受けた自分の気持ちをノートに書き込むこと。塚越氏は「客観視する作業を通して、まずは、相手の世界観の中で生きていると気が付かなければ」と訴える。

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