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福島第一原発事故の除染土、環境省が再利用に前のめりの「なぜ」

(2020年9月23日 東京新聞に掲載)

 環境省が前のめりで取り組む施策がある。東京電力福島第一原発事故に伴う除染土の再利用だ。世間的には慎重論が根強いのに、活用の幅を広げる議論を非公開で進め、今夏には覆土なしで野菜を育てる試みも始めた。「中間貯蔵する除染土の再利用を促す」「量を減らして福島県外で最終処分」と青写真を描くが、乱暴な話の進め方には中間貯蔵施設の地権者も疑問の声を上げる。(榊原崇仁)

汚染残る除染土で野菜を栽培

 「除染土の再利用は議論百出のはず。慎重に判断すべきなのに、環境省は全く理解しがたい試みまで始めた」。龍谷大の大島堅一教授(環境経済学)は憤る。

 「全く理解しがたい試み」は8月にスタートした。汚染が残る除染土を敷き、野菜を栽培する実証事業だ。その現場は、帰還困難区域に指定されている福島県飯舘村長泥地区。除染土を使った農地造成が予定されている場所だ。

 「汚染が残る土は厳格に管理されるべきだ。にもかかわらず、環境省は再利用ありきでしか考えていない。用途を広げる話ばかりをどんどん進めている」。大島教授はそう嘆く。

 一連の経過を振り返ると、「どんどん話を進める」という状況がよく分かる。

環境大臣室に除染土使った鉢植え

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福島第一原発事故の除染土、環境省が再利用に前のめりの「なぜ」

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