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震災・原発事故伝承館なのに…語り部は国・東電への批判NG

(2020年9月30日東京新聞に掲載)

 「東日本大震災・原子力災害伝承館」(福島県双葉町)が、館内で活動する語り部に国や東京電力など、特定の団体を批判しないよう求めている。伝承館は、震災と東電福島第1原発事故の教訓を後世に伝えようと、20日に開館したばかり。被災者からは「ありのままを話さなければ意味がない」と批判の声が上がっている。(木原育子)

被災者「ありのままで無ければ意味ない」


 「東電の批判は言ってはならないといった制限は理解できない。これでは偽りの伝承館になる」。事故で双葉町から茨城県古河市に避難している大沼勇治さん(44)は憤った。

 語り部は、60~70代を中心に男女29人が登録し、自らの体験を来館者に伝えている。伝承館が作成した「活動マニュアル」は、語り部に「笑顔で対応する」「自覚をもって口演」「喜怒哀楽、感情をコントロールしながら話す」と指示する一方、「特定の団体、個人または他施設への批判・誹謗(ひぼう)中傷」は口演内容に含めないよう求めている。

語り部にマニュアル 口演前に内容チェック

 伝承館を所管する福島県生涯学習課の渡辺賢一課長は、「特定の団体」には、国や東電のみならず全ての組織が含まれると説明。語り部に対し「国や東電に思いはあるだろう」と心情をおもんぱかりつつも、トラブルになった場合に一般人は責任を負い切れないことを、批判を認めない理由として挙げた。

 渡辺課長によると、口演内容は事前にチェックし、行き過ぎた内容があれば修正させてもいる。マニュアルでは、語り部が答えられない質問や、聴講の姿勢が適切でない来館者については、伝承館のスタッフが対応するとしている。

福島

9月20日にオープンした福島県の東日本大震災・原子力災害伝承館(手前)。その奥には中間貯蔵施設、さらに奥には福島第1原発がある=福島県双葉町で、本社ヘリ「あさづる」から

 伝承館は地上3階建て。総工費約53億円の全額を国が実質負担し、管理・運営は公益財団法人「福島イノベーション・コースト構想推進機構」が担っている。館内で展示中の167点をはじめとして約24万点の震災関連資料を収集しているものの、何をどこまで集めるか、基準が定まっていない点も課題になっている。

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震災・原発事故伝承館なのに…語り部は国・東電への批判NG

東京新聞 特報Web

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