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エコバッグを使った万引が多発、レジ袋有料化で中身が見えず確認困難

(2020年8月20日東京新聞に掲載)

 海洋汚染を防ぐため、先月からプラスチック製のレジ袋が有料化された。環境への意識が高まると期待される一方で、客が持ち込むエコバッグ(マイバッグ)が万引に使われる恐れがあるとして、小売店が警戒を強めている。万引が増えれば、店にとっては死活問題。関係者は新たなルールづくりが必要と呼びかける。(佐藤直子)

4万-5万円分の本が消えた

 「普段は月に1件あるかどうかなのに、先月途中の段階で6~7件、4万~5万円分の本が店から消えていた。絶版になった漫画本のセットなど高額な品もある」。茨城県土浦市で古書店「つちうら古書倶楽部」を営む佐々木嘉弘代表は万引の増加に悩まされていた。

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レジ袋有料化で需要が高まっているエコバッグの特設売り場=6月、名古屋市で

 約660平方メートルの店内に25万冊が並ぶ。本棚の陰で不審な動きをする客はいた。最初はぺたんこだったエコバッグがいつの間にか膨らんでいるのに気付いても、他の客の対応をしていて声をかけられない。そのすきに客の姿は見えなくなっていた。

目立つ手口は…

 エコバッグが万引に使われる例が少なくないことを示すデータがある。警備会社「クリエート」(神戸市)は、保安員を派遣している関西地方の店で昨年6月から1年間に発生した万引に関するデータをまとめた。すると、商品を隠すために使われた物の最多は「かばん」の39%。「服のポケットなど」(21%)「エコバッグ」(19%)「レジ袋など」(18%)と続いた。

 同社の中見稔総務部長は「先月以降、エコバッグを使った万引が増えている印象がある」と指摘。「カートに置いた買い物かごにエコバッグを広げ、体で死角をつくって商品を入れる。あるいは、カートの持ち手に下げたエコバッグに商品を入れるパターンが目立つ」という。

 NPO法人「全国万引犯罪防止機構」(東京)が2010年に全国のスーパーやコンビニなどに行った調査でも、回答した319社の約4割が「エコバッグを使った万引が増えた」と答えている。当時はエコバッグが普及し始めた時期だった。

小売店には大きなダメージ

 万引が店に与えるダメージは大きい。商品が1つ盗まれると、何個も売らないとその分を取り返せない。つちうら古書倶楽部は先月下旬から、来店者にハンドバッグなど以外はレジに預けてもらうようにしたところ、万引は起きていない。買い物かごの色を精算の前後で変える店もある。

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